関係代名詞(目的格)

日本語の文から見てみたい。

これは写真です。私がそれを撮りました。

2つの文を1つにすると、

これは私が撮った写真です。

となる。

英語の文で見てみると、

This is the picture. I took it.

この2つの文を1つにすると、

This is the picture which I took.

となる。

1、I took it. の文のitをwhichに代える。

2、whichを後ろの文の先頭に持って来てwhich I tookとする。

3、1つ目の文のthe pictureの後に置く。

そうすると1つの文になる。

もともと目的語だった語が関係代名詞になっているので、このwhichを目的格の関係代名詞という。

which I tookがthe pictureを修飾しているので、先行詞はthe pictureである。

また、目的格の関係代名詞は省略することができる。省略すると、

This is the picture I took.

となる。この文は接触節の文と同じである。

もう1つ見ておきたい。

こちらは歌手です。私は彼が大好きです。

この2つの文を1つにすると、

こちらは私が大好きな歌手です。

となる。

英語の文で見てみると、

This is the singer. I like him very much.

この2つの文を1つにすると、

This is the singer that I like very much.

となる。

1、I like him very much. の文のhimをthatに代える。

2、thatを後ろの文の先頭に持って来てthat I like very muchとする。

3、1つ目の文のthe singerの後に置く。

そうすると1つの文になる。

thatは目的格の関係代名詞。先行詞はthe singerである。このthatも省略することができる。

先行詞が人のとき、目的格の関係代名詞としてthatの代わりにwhoやwhomを使うことが出来る。(手元の中学校の教科書では目的格の関係代名詞で、先行詞が人のものは出ていないが、中学生はthatのみを使うとよい。)

 

関係代名詞(主格)

日本語の文から考えてみたい。

こちらは男性です。彼はあなたに会いたがっています。

この2つの文を1つにすると、

こちらはあなたに会いたがっている男性です。

となる。英語の文で見てみると、

This is the man. He wants to see you.

この2つの文を1つにすると、

This is the man who wants to see you.

となる。この文のwhoのことを関係代名詞という。もともとは「だれかというと」くらいの意味だったと考えられるが、訳さない。Heがwhoになって2つの文が1つの文になっている。

もともと主語だった語が関係代名詞になっているので、主格の関係代名詞という。

また、who wants to see youがthe manを修飾している。このthe manのことを先行詞という。

もう1つ例を見てみたい。

これは市です。そこには多くの公園があります。

This is the city. It has many parks.

英語の文を先に書くと、

This is the city which has many parks. これは多くの公園がある市です。

となる。whichが関係代名詞で、もともとは「どれかというと」くらいの意味だったと考えられるが、訳さない。Itがwhichになって2つの文が1つの文になっている。

このwhichも、もともと主語だった語が関係代名詞になっているので、主格の関係代名詞である。

which has many parksがthe cityを修飾している。先行詞はthe cityである。

主格の関係代名詞では、先行詞が人の場合はwhoを、先行詞が物や動物の場合はwhichを使う。また、主格の関係代名詞にはthatもある。thatは先行詞が人、物、動物、いずれの場合でも使うことができる。

 

 

接触節

This is a book I read yesterday. これは私が昨日読んだ本です。

a bookを後ろからI read yesterdayが修飾している。このI read yesterdayのように前の名詞を後ろから修飾する節(文の1部の主語+動詞を含むかたまり)を、接触節という。I read a book yetsterday(私は昨日本を読んだ)という関係がある。つまり、前の名詞が意味の上で、節の中の動詞の目的語になる。

現在分詞・過去分詞

Look at the flying bird. 飛んでいる鳥を見て。

この文でflyingは「飛んでいる」という意味で、後ろのbirdを修飾している。「動詞の-ing形」で「~している」という意味を表し、名詞を修飾する形容詞の働きをする。これを現在分詞の形容詞的用法という。

The boy playing baseball is Tom. 野球をしている少年はトムです。

現在分詞が他の語句を伴うときは、修飾する名詞の後に置く。playing baseballが1つのかたまりで、後ろから前のboyにかかっている。

This is a broken radio. これは壊れたラジオです。

この文でbrokenは「壊れた」という意味で、後ろのradioを修飾している。過去分詞で「~された、~されている」という意味を表し、名詞を修飾する形容詞の働きをする。これを過去分詞の形容詞的用法という。

These are the pictures taken in Tokyo. これらは東京で撮られた写真です。

過去分詞が他の語句を伴うときは、修飾する名詞の後に置く。taken in Tokyoが1つのかたまりで、後ろから前のpicturesにかかっている。

お問い合わせについて

新学期になり何件かお問い合わせをいただいております。ありがとうございます。今日中に対応する予定です。

メールでの返信をご希望の方がいらっしゃるのですが、今のところ技術的に返信できないのでいかがいたしたしましょうか。ご連絡いただけると幸いです。尚、もう一度お問い合わせいただいて、メールアドレスをお送りいただければ、メールで返信出来ます。

2016年度センター試験6-(1)

Opera is an art form that celebrates the human voice at its highest level of expression.

Opera is an (art) formが文の中心。第2文型。thatは主格の関係代名詞。先行詞はform。

form 形、表現形式

celebrate 祝う、を褒めたたえる

human 人間の、人間の持っている

voice 声、歌声

expression 表現、表現力

オペラは最も高い水準の表現で人間の歌声を褒めたたえる芸術表現形式の1つである。

No other art form creates excitement and moves the heart in the way that opera does, especially when performed by a great singer.

No other art form creates excitement and moves the heartが文の中心。andはcreatesとmovesをつないでいる。第3文型が二つある。thatは関係副詞。whenのあとにはopera isが省略されている。

create を創り出す、もたらす

excitement 興奮

move を感動させる

especially 特に

perform を上演する

特に偉大な歌手によって演じられるときには、他のどんな芸術形式もオペラのように、興奮をもたらし感動させることはない。

Such singers are trained to present some of the greatest and most challenging music that has ever been composed for the human voice.

singers are trainedが文の中心。第3文型の受動態。toは目的を表す不定詞。thatは主格の関係代名詞。先行詞はmusic。

train を訓練する

present を上演する

challenging 魅力的な

compose を創作する

そのような歌手は、今までに人間の歌声のために作曲された、最も偉大で、最も魅力的な音楽のいくつかを上演するために訓練を受ける。

 

2016年度センター試験6-(2)

Opera is an important part of the Western classical music tradition.

第2文型。

tradition 伝統

オペラは西洋の古典的音楽伝統の重要な一部である。

It uses music, words, and actions to bring a dramatic story to life.

第3文型。to bringは目的または結果を表す副詞的用法の不定詞。

action 演技

bring~to life ~に命を吹き込む

dramatic 劇的な

オペラは、音楽、歌詞、演技を使って劇的な物語に命を吹き込む。

Opera started in Italy at the end of the 16th century and later became popular throughout Europe.

Opera started and became popularが文の中心。第1文型と第2文型の文がつながれている。

later 後になって

throughout の至る所に

オペラは16世紀の終わりにイタリアで始まり、後にヨーロッパ中で人気になった。

Over the years, it has responded to various musical and theatrical developments around the world and continues to do so.

it has responded and continues to doが文の中心。第1文型と第3文型がつながれている。1つ目のtoは前置詞、2つ目のtoは名詞的用法の不定詞。

over the years 長年

respond (必要性に)応える

various さまざまな

musical 音楽の

theatrical 演劇の

development 発展

continue を続ける

長年、オペラは様々な世界中の音楽や演劇の発展に応えてきていて、今もそうし続けている。

In recent decades, much wider audiences have been introduced to opera through modern recording technology.

第3文型の受動態。

recent 最近の

decade 10年間

audience 観衆

introduce 紹介する

through ・・・を通じて、・・・によって

modern 現代の

ここ数十年で、ずっと広い範囲の観客が、現代のレコーディング技術を通して、オペラを初めて経験している。

Some singers have become celebrities thanks to performing on radio, on television, and in the cinema.

singers have become celebritiesが文の中心。第2文型。

celebrity 有名人

thanks to ・・・のおかげで

cinema 映画館

ラジオやテレビそして映画館の演奏のおかげで有名人になった歌手もいる。

 

2016年度センター試験6-(3)

However, in recent years, opera has been facing serious challenges.

第3文型。

however しかしながら

face に直面する

challenge 課題

しかしながら、近年、オペラは深刻な課題に直面している。

The causes of some of these are beyond its control.

第2文型。

cause 原因

beyond one’s control 手におえない、どうにもならない

課題のいくつかの原因は手におえない。

One current challenge to opera is economic.

第2文型。

current 現在の

economic 経済(上)の

オペラの1つの現在の課題は経済的なものである。

The current world economic slowdown has meant that less money is available for cultural institutions and artists.

thatは接続詞。第3文型。

slowdown 減速

mean を意味する、ということになる

available 利用できる

cultural 文化の、文化的な

institution 機関

現在の世界経済の停滞は、文化的な機構や芸術家に利用できる資金がより少なくなっていることを意味するようになった。

This shortage of money raises the broader question of how much should be paid to support opera singers and other artists.

shortage raises the questionが文の中心。第3文型。toは「~するために」の意味の副詞的用法の不定詞。

shortage 不足

raise 提起する

broad 広い、広範囲な

question 問題

support を支える

この資金の不足は、オペラ歌手や他の芸術家を支えるために、いくら払えばいいかという、より広い問題を提起する。

Society seems to accept the large salaries paid to business managers and the multi-million-dollar contracts given to sports athletes.

Society seems to acceptが文の中心。第2文型。paid to business managersはsalariesにかかる。given to sports athletesはcontractsにかかる。

seem ・・・するように思われる

accept 受け入れる、認める

manager 経営者

multi-million-dollar 数百万ドル

contract 契約

社会は、会社経営者に支払われる莫大な給与や、スポーツ選手に与えられる数百万ドルの契約を受け入れているようだ。

But what about opera singers?

what about ・・・はどうなのか

しかし、オペラ歌手についてはどうだろうか。

Somehow, people have the idea that artists can be creative only if they suffer in poverty, but this is unrealistic: If artists, including opera singers, lack the support they need, valuable talent is wasted.

people have the ideaは第3文型。this is unrealisticは第2文型。talent is wastedは第3文型の受動態。thatは同格を表す。including opera singersはartistsにかかる。

somehow どういうわけか

suffer 苦しむ

poverty 貧困

unrealistic 非現実的な

include を含む

lack ・・・がない

valuable 貴重な

talent 才能

waste 能力を発揮しないでいる

どういうわけか、人々は芸術家が貧困を極めたときだけ創造的になれると考えているが、これは現実的ではない。もし、オペラ歌手を含む芸術家が必要な支援を得られないと、貴重な才能がだめになる。

 

2016年度センター試験6-(4)

Not only shortage of money, but also the way money is managed in the opera world has led to hardships.

Not only shortage but also the way has ledが文の中心。第3文型。the wayの後に関係副詞のthatが省略されている。moneyからworldまでが関係詞節。

not only A but also B AだけでなくBも

shortage 不足

the way 仕方

manage うまく使う

lead つながる

hardship 苦難

資金の不足だけでなく、オペラの世界での資金のやりくりの仕方が困難を導いている。

Principal singers are generally paid performance fees once they complete a show.

pay A B でAにBを支払う、の受動態。onceは接続詞で、「いったん・・・すると」の意味。

principal 主役

generally ふつう、一般的に、概して

performance 上演

fee 報酬

once いったん・・・すると、・・・するとすぐに

complete 終わらせる

主演歌手はふつう、1度公演を終えてから公演料を払ってもらう。

They typically receive nothing during the many weeks of rehearsal before a show starts.

They receive nothingが文の中心。第3文型。duringは前置詞、beforeはここでは接続詞。

typically 一般的に

receive を受け取る

during の間中ずっと

rehearsal リハーサル

一般的に、彼らは公演が始まる前、リハーサルの何週間もの間何も受け取らない。

To prepare for a role, they must pay the costs of lessons and coaching sessions.

they must pay the costsが文の中心。第3文型。Toは「・・・するために」の意味で、副詞的用法の不定詞。

prepare 準備する

role 役 (play an important role 重要な役割を果たす)

cost 費用

coaching session 個人授業

役作りのため、彼らはレッスンや個人授業の費用を払わなくてはならない。

If they become ill or cancel their performance, they lose their performance fee.

they lose feeが文の中心。第3文型。Ifは「もし・・・ならば」の意味の接続詞。

ill 病気で

cancel 中止する (call off)

もし彼らが病気になったり公演を中止すれば、彼らは公演料を失う。

The insecurity of this system puts the future of opera at risk.

The insecurity puts the future at riskが文の中心。第5文型。

insecurity 不安定

put ~ at risk ~を危険にさらす

この制度の不安定さが、オペラの未来を危険にさらしている。